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ServerRoom

2006年4月11日

19インチ ラック (19-inch rack)

サーバールームの設計シリーズ。
ラック、ラック と言っているが、それについて もう少し詳しくみてみよう。

PCサーバーの取り付けに使われているラックは 横幅が19インチなので、通常「19インチ ラック (19-inch rack)」と 呼ばれている。 このラックは 元々使われていた 通信機器を始め、コンピュータ機器、 それから放送機器やプロ仕様の音響機器 等にも利用されている。

ラック全面の両側には縦にレールがあって、そのレールにネジ穴がある規則で並んでいる。 前回のブログ「 ユニット・ハイ (Unit Height) 」 でご紹介したとおり、ラックの高さはこの Unit を単位に構成されている。 通常のラックには、 この 1U の高さに縦に3つのネジ穴があいており、 これが下から上まで続いている。 これらのネジ穴は等間隔ではなく、3つ毎に間隔が狭くなっているところがある。 この狭いところが Unit と Unit の境目となる。 この様子は、 こちらのサイト で図解してある。

ラックの寸法に日米の違いはないようだが、 機材を固定するネジの規格が違うことがあるにで注意が必要だ。 私が以前いた会社で使っていた、 日本から輸入した通信機器が入っていたラックのネジは 5mmのネジだった。 一方、アメリカ産のラックだとインチのネジがよく使われている。 ただし、ネジ山までは規格になっていないようなので 自分が使うラックにあったネジを用意する必要がある。 【参考リンク】

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2006年4月10日

ユニット・ハイ (Unit Height)

サーバールームの設計シリーズ。
ラック・マウント型のサーバーを選定していると、 1U とか 2U とか、 ラック自身を選定していると、 25U とか 42U とかいう 表記に出会う。 今回はこの「U」という表記について。

この「U」とは、ラックやそれに装着する機器の高さを表す単位で、 「Unit Height」というべきところを 単に「U」と表現している。 実際の 1U とは 1.75インチ(44.45 mm) の高さを表す。 「Rack Unit」とも言うようだ。

実際の長さを実感していただくために、 皆さんの手元にあるモノでいうと、 もしデスクトップPCにCDやDVDドライブが付いていれば、それが通常 1U の高さになっている。 また別の例では、3.5インチFDDの横幅がちょうど 2U になる。

【参考リンク】

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2006年4月 7日

NEMA (National Electrical Manufacturers Association)

サーバールームの設計シリーズ。
電源について考えるとき、そのコネクターの形状についても 気をつけなければならない。 その電源のコネクターの規格を制定しているのが この 「 NEMA (National Electrical Manufacturers Association) 」である。

UPS の選定をしていると 電源コネクターの欄に 5-15R, 5-20R, L5-30P, L6-30P のような記述がある。 これがコネクターの規格の型番である。

では例として「5-15R」を例にその内容を調べてみる。 ちなみに、この「5-15R」とは、 アメリカのオフィスで壁につけられている3極式のコンセントとして 最もよく見られるタイプ。

まず、始めの数字、この場合は「5」は 120Vのアース端子付きであることを示している。 ここの 数字が「6」だと 240Vを示す。

2番目の数字、ここでは 「15」 は 電流容量が 15A であることを示している。

それから最後の文字は、通常「P」か「R」が来る。 P は「plug」を示し、通常 コードについている差し込む側のコネクター。 R は「receptacle」の意味で、通常 壁についている メス・タイプのコネクター 日本語ではこれを「コンセント」と呼んでいるが、これは和製英語で アメリカでは通じない。

また、前例のように先頭に「L」の文字が付く場合があり、 これは「Locking type」であることを示している。

【参考リンク】

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2006年4月 3日

VA と W

サーバールームの設計シリーズ。 サーバールームについて語るにあたり、 サーバー機器の消費電力の算出と それをサポートする UPS(Uninterruptible Power Supply:無停電電源装置)の選定が重要である。 今回はこれらの電力をあらわす際に必要な単位である 「VA : ボルトアンペア」と「W : ワット」について。

直流の場合、電力に関する公式は単順に
電力(W) = 電圧(V) × 電流(A)
となる。

ところが交流の場合、チョットややこしくなる。 ここで3つの言葉とそれに対する単位を覚えなくてはならなくなる。 これを ウィキペディア(Wikipedia) から 引用させていただくと、
  • 皮相電力
    電圧の実効値と電流の実効値との積で、その意味は名のごとく表向き(見かけ)の電力。単位はボルトアンペア(VA)で量記号はS。
  • 有効電力
    負荷で実際に消費される電力であり、単位はワット(W)で量記号はP。電力料金請求の対象量。
  • 力率
    皮相電力に対する有効電力の割合である。料金計算などの電力の管理では、パーセントで表される。
これらの関係を式で表すと、
有効電力(W) = 皮相電力(VA) × 力率
となる。

では、力率 とは実際にはどれくらいの値なのか。 これに関しては、 APC Japan の UPS機種選択方法 の ページに
コンピュータ機器の力率は通常0.6〜0.7となっています。但し、負荷機器の仕様によって異なりますのでご注意下さい。
とあるのが参考になる。

【参考リンク】

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2006年4月 1日

BTU (British Thermal Units)

サーバールームの設計シリーズ。 サーバールームについて語るにあたり、 熱の問題は避けて通れない。 まずは基本的な事柄を調査してゆきたい。 今回は「BTU」という単位について。

この 「BTU」とは、アメリカにおいて、空調設計等、熱量計算をする場合に 必ず出てくる単位で 日本語では「英熱量(えいねつりょう)」と訳されているらしい。 ヤード・ポンド法のエネルギー・仕事・熱量の単位で米国と英国のみで利用されているそうだ。 ちなみに、この単位の定義としては、「1 lb の水の温度を 1 °F 上げるのに必要な熱量」となっている 「lb」 とは「ポンド」のことで 約454g、「°F」とは華氏のことで、摂氏(°C)の 9分の5 になっている。

難しい単位の定義はさておき、サーバールームの設計に必要なのは、 電力とBTUの換算の仕方。ここで覚えておかなければならい値は、
  • 1 ワットは 約 3.4 BTU/h
  • 1000 BTU/h は約 293 W
という数字。 通常アメリカでは、冷房機の性能がBTUで表されている。 上記の換算ができれば、消費電力 何W の機器から発生する熱量が 何BTUになるかが算出できるるので、 どれくらいの冷房装置が必要になるか見当がつけられる。

【参考リンク】

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2006年3月31日

サーバールームの設計

以前の会社の時も、 サーバールームの設計のようなことを行ったことがあったのだが、 その当時の経験と、最近の動向を調査し直し それらに関する知識のおさらいと整理をしておこうと思う。

私の場合、サーバールームを設計する手順として、 以下の順番で設計している。
  1. 将来を見込んで、サーバールームに設置する予定のサーバーやネットワーク機器を見積もる。
  2. 上記の情報にしたがい、UPS(無停電電源装置)の容量を算出する。
  3. 上記の情報にしたがい、サーバーやネットワーク機器とUPSを収めるためのラックを選定する。
  4. 上記、のサーバー、ネットワーク機器、UPS 等から発生されるであろう熱量を計算する。
  5. 上記で算出された熱量に対応できる空調機の大きさ(性能)を決める。
  6. ネットワークケーブルや、電源ケーブルの配線方法を決める。
今まで、いくつかのサーバーシステムの構築に携わらせていただいたが、 その規模もいろいろで、ラックを置くスペースがなかったりする場合もあるし、 フリーアクセスの床にラックを4〜5本立てないといけない場合もあった。

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