2006年のベストセラー
「
国家の品格」を
読んでみた。
数学者である藤原正彦氏が
現在 世界ではびこっている市場主義、合理主義よりも
日本は 日本の古来から受け継がれてきている「情緒と形」を
重んじるべきだ、という自論を展開しているのだが、
内容が過激なだけに賛否両論 分かれるところであろう。
この本が 人気になるに従って
「XXXXの品格」というタイトルが
本やドラマで流行したのはご存知のとおり。
実際にこの本を読んでみると、
藤原正彦氏は数学者でありながら、
歴史、文学・芸術に造詣が深いことに感心した。
藤原正彦氏は この「国家の品格」の中で
いろいろなことに言及しているが、その中でも
私の心に残った一箇所を ここで紹介させていただく。
それは、第7章にあった「天才の出る風土」(p164)について、
藤原正彦氏は、天才を生む土壌には三つの共通点があると指摘している。
その三つの共通点とは
- 第一条件「美の存在」
- 第二条件「跪(ひざまず)く心」
- 第三条件「精神性を尊ぶ風土」
である。
とくに、第一条件の「美の存在」について。
藤原氏は、地域や環境の美しさが天才を輩出するのに重要である、
と力説している。
この件に関して、こちらシリコンバレー(Silicon Valley)にあてはめて考えてみる。
ご存知のとおり、スタンフォード大学(Stanford University)からは
何人ものノーベル賞受賞者が輩出されている。
このことと、スタンフォード大学のキャンパスや
研究施設の環境の美しさは無関係ではない、と私は感じた。
どうも、すばらしい発想をもつ人間形成には
美しい環境が重要らしい。
カテゴリー:
本・書籍
2007年7月23日 22:39
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