石井裕之氏の著作
『
「心のブレーキ」の外し方~仕事とプライベートに効く7つの心理セラピー』
の第5章「過去も未来も変える力」についての考察。
この章では、潜在意識におけるいくつかの特徴について触れられているが、
前置きとして、潜在意識とは(顕在)意識と全く別の概念で捕らえなければならない、
ということを力説している。
まず潜在意識のひとつめの特徴として、
「潜在意識には時間の概念がない」ということが挙げられている。
時間の概念とは(顕在)意識の世界での概念であり、
潜在意識にはそれがない。
あえて言うなら 現在の出来事はもちろん、それに加えて、
過ぎ去った過去も、今後起こる未来の出来事も
全てが「今この瞬間」に凝縮されていると言うことだ。
このことは、過去も未来も、「今この瞬間」の自分によって変えることが出来る、
ということになる。
例えば、現実の世界での過去の事実は変えることができない。
しかし潜在意識ではそれをどう捉えるか、ということが重要であり、
その捉え方を変えることができれば、過去の出来事も潜在意識的には
変えることができるということだ。
もっと具体的に言えば、過去の失敗を後悔の対象とするのか、
それとも逆に学ぶべき経験と捉えることができるのか、の違いだ。
このことから、潜在意識においては、過去の事実をも変えることが可能だ、と言える。
過去と同様に未来も変えることができる。
潜在意識の世界では、未来も「今この瞬間」にあり、
そしてそれは、「今この瞬間」の自分次第で変えることができる。
例えば、「私が成功した」のではなく、「成功が私に来た」と考える。
これは、私が成功する前に、
既に存在した成功が私の方へやって来た、ということだ。
この様に 潜在意識的な未来とは
「今の自分の在り方に ふさわしいモノが引き寄せされてくる」
と解釈できる。
潜在意識のふたつめの特徴は、
「潜在意識には 『ないもの』 が理解できない。」
というルール。
たとえば、
「勇気が『ない』からチャレンジでき『ない』」と言った場合、
潜在意識はその意味を理解することができず、
動き出すことができない。
一方、「勇気をもてばチャレンジできる」という
言い方に変えれば、潜在意識もその意味を理解し、
チャレンジできる勇気を与えてくれるようになる。
この様に、できないことを挙げるのではなく、
「何ならできるのか?」を考え、それを言葉にすること。
すると、それを聞いた潜在意識が
そのことを実現するために動き始める。
この章の最後に石井裕之氏が述べているのが、
上記の
「潜在意識には『今、この瞬間』しかない」、
「潜在意識には 『ないもの』 が理解できない。」
というふたつの原則に基づいた生き方とは、
「どんな状況にあっても、今できること だけを考え、それを実行する」
ということ。
過ぎたことを悔やんだり、先のことを心配したり、
できないことに思いを巡らせるのではなく、
今、この瞬間に焦点をあてて、
どんなに小さなことでも
できることを考え、それを実行してゆくこと。
これが潜在意識を活用するための生き方だ、と述べておられる。
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石井裕之
22:53
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