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2007年2月 9日

2007年2月 9日

デサルフェーション(Desulfation)

前回のブログで、 バッテリー(鉛蓄電池)の 性能劣化の最も大きな原因が 内部電極版の表面で硫酸塩が結晶化する 「サルフェーション(Sulfation)」(白色硫酸鉛化) であることをレポートした。 この硫酸塩の結晶を どうにかして 電極版表面から取り除くことが出来れば バッテリーは復活・再生することができるはずだ。 今回のブログではこの方法について。

まずは言葉の定義から、 硫酸塩が結晶化することを 「サルフェーション(Sulfation)」というので、 それを取り除くことを英語では、 「分離・除去」を表す接頭語「De-」をつけて、 「 de-sulfation 」と綴る。 これをカタカナ読みすると 「デサルフェーション」とか「ディサルフェーション」となる。 また、その装置のことを 「 de-sulfator 」と綴り、 日本語表記が「デサルフェーター」とか「ディサルフェーター」となる。

ではどうやって、電極版表面にくっ付いてしまった硫酸塩の結晶を取り除くのか? まず単純に考えられるのが、その結晶を物理的に剥ぎ落とすという方法。 でも このためには、バッテリーそのものを分解し、 電極を外に取り出さなくてはならない。 これってほとんど、バッテリーを工場で作り直しているのと変わらない。

次に考えられるのが、 電極表面の結晶を薬品で溶かしてしまう、という方法。 確かにそのような方法で バッテリーのリサイクルを行っている 専門業者はあるようだが、 この手の方法を用いて個人レベルで バッテリーを復活させるのは困難なようだ。

で、最近の研究でわかってきたことが、 電気的な振動、つまり電気パルスを与えてやること。 それも 高い周波数で与えてやると その電気的なショックで 電極表面の結晶が分解して、バッテリー溶液の中へ 溶解してゆくらしいことがわかってきたようだ。 いろんな文献を読んでみると、 この技術が実用化され始めたのが、だいたい ここ10年くらいのようだ。

調査の結果、 最近 市場に出回り始めている「デサルフェーター」と呼ばれている 装置は、ほとんど この技術、 つまり、バッテリーの プラス(+) と マイナス(−) の端子間に 高周波の電気パルスを加えてやって、 電極表面の硫酸塩の結晶を分解することにより、 バッテリー(鉛蓄電池)の 復活・再生・延命 を図っている。 現在市販されているものは 値段もお手ごろだし 個人でも十分購入可能だ。

【参考リンク】

カテゴリー: バッテリー     22:00 | コメント (0) | トラックバック (0)

 
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