大阪大学とカリフォルニア大学バークレー校(UC Berkeley)がホストとなり、
環太平洋大学連合の「地震シンポジュウム」が
4月21日(金)と 22日(土)の二日間にわたって開催された。
この二日間に、地震予知の環太平洋モニタリング技術とセンシングネットワーク、
リスクマネージメント、耐震構造、国際ネットワーク構築と教育環境整備 等
多くの研究発表セッションが開催されたが、
中でも土曜日に一般市民向けの無料開放講座があったので
私もそれに出席させてただいた。
この開放講座は、サンフランシスコのユニオン・スクエア(Union Square)に面した
セント・フランシス ホテル(Westin St. Francis) で行われた。
セッションの内容は
- 「社会心理学の立場から災害を最小限にするための方策」
京都大学教授 林春夫先生
- 「歴史的に貴重な地震災害の写真記録」
UC Berkeley地震研究所図書館長 Charles JAMES氏
- 「地震前兆に動物が騒ぐ民間伝説を科学する」ビデオ上映
(故)大阪大学名誉教授 池谷元伺先生
となっていた。
上記のプログラムでもお解りかもしれないが、
3番目のセッションは、当初、
池谷阪大名誉教授ご本人がご講演されるはずであったが、
残念ながら先月、池谷先生がお亡くなりになられたそうである。
そのため、急遽、講演プログラムが変更になった。
ビデオ上映というかたちではあったものの
池谷先生の研究発表が最もユニークで かつ 面白かった。
研究自体は地震についてなのだが、
昔から言われている地震の前兆として動物が騒ぎ出したりする行動についての
研究なので、発表の内容は動物園での動物実験のようで非常に面白かった。
また、その他の地震が発生する前兆として、
地磁気の変化や磁界の乱れが観測されているそうである。
その実例として、
NHKのテレビ番組をビデオ録画したものが映し出された。
その番組は有名な作家先生が一人でお話される番組だった。
テレビ番組が始まってしばらくすると、確かに時々
テレビの画像にノイズがのったり、画面が乱れたりした。
するとすぐに池谷先生が、「これが地震前兆の磁界の変化の影響ですネ」
と解説されていた。
それから画面が乱れが何度か繰り返され、
そのたびに池谷先生が、「これもそうですネ」と解説されていた。
と、そこでテレビ番組の中の作家先生が急にクシャミをした。
するとすかさず池谷先生が、「これは違いますネ」
と解説された。
これにはシンポジュウムの会場中が爆笑となった。
このご講演が池谷先生ご本人によるものでなくて本当に残念であった。
池谷先生に対しては心からご冥福をお祈りさせていただきたい。
カテゴリー:
JUNBA
2006年4月22日 22:44
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