今日はJTPA技術交流会の日であった。
今回は特に、UWB(Ultra Wide Band)について、いつもこの技術交流会に参加されている
GIT(Global Interface Technologies)社
の方から実際のデモを交えてのプレゼンをしていただいた。
UWBは現在、無線PAN(Personal Area Network)の新たな技術として注目を浴びている規格である。
しかし実際のところは米軍のレーダー技術として既に50年以上前から研究されてきている技術である。
それが今注目を浴びているのは、2002年にFCCが民間での利用を認めたことによる。
現在では、IEEE802.15.3a として規格化がなされているようだ。
主な特徴としては、使用する周波数は 3.1 〜 10.6 GHz、
転送レートは最大 480Mbps、距離は 約10メートルまでと短距離だがその分デバイスを低消費電力で実装できる。
規格統一の流れの一環として、「ワイアレスUSB」という規格化の動きもあるようである。
いずれにせよ現段階では、細かいところで方式が幾通りか存在し、完全に互換性が保証された規格というわけではないようだ。
これは全ての新しい技術の立ち上がり時期に必ず通過しなければならない産みの苦しみといえる。
現在のところ UWB は日本国内での使用が認められていないので、これに関しては先ずアメリカ市場に投入されることになりそうだ。
今回の
デモ基板とほぼ同じものの写真はこちら
にある。デモでは、このような基板にアンテナを付けて実験を行った。
デモ内容としては、USBポートにこのUWBモジュールを付けたノートPC間で、
MPEG2の画像データを転送して表示していた。
アンテナ間を手などの導体でさえぎると画像が乱れた。
新聞紙などでは全く問題がない。これはアンテナ間をマイクロ波が飛んでいることを実感できる実験である。
今後開発される実際の製品は、基板ももっとコンパクトになって、アンテナも内蔵されるということだった。
カテゴリー:
JTPA
,
通信
2005年6月 8日 23:54
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