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2005年4月23日
前回の『ハードディスクのデータ・リカバリー(HDD復旧作業) (1) 「初期診断」編 』で「ちょっと変わったツール」と言っていたのは、実は「聴診器」である。
これを買ったのは、シリコンバレーではおなじみの Fry's。 それでも売り場としては、血圧計とか体温計とかと一緒に置いてあったので、さすがのFry's でも「聴診器」は、エンジニアのための工具としてではなく、あくまでも医療用ということで売っているようだ。 それほど高いものでもないので、一本持っておかれることをお勧めする。
最近のハードディスクのスピンドルの大半は流体軸受けになって、耐久性も高まったし音も静かになっている。 それはそれで大変よいことなのだが、昔の様に外から音だけでスピンドルモータが回っているかどうかの判断ができなくなってしまった。 そんな時、この「聴診器」が重宝する。
では、今回のHDD復旧作業での使い方はというと、PCへの電源投入前に、聴診器の集音部分をHDD本体に当てておく。PCの電源を入れると、ハードディスクが正常であれば、「キューン」とスピンドルモータが回転を始める音が聞こえる。 また、微かに「カタ、カタ、カタ」と、ヘッドがシーク(移動)する音も聞こえるハズである。
ところが今回の問題HDDで試してみると、全く「キューン」という音がしない。 代わりに、「カタン、カタン、カタン」と、結構けたたましい音が聞こえてくる。
このことから、
(1) スピンドルモータは回っていない。
(2) ヘッドのシークメカニズムは動作しているようである。
という2つのことは判った。
でも、スピンドルモータがなぜ回らないか、という事に関しては、次のステップ。
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