火山国立公園で有名なキラウエア火口(Kilauea Caldera)は幅が3km(2mile)以上あります。 地上からは堀下がる火口の底を見る事はできますが、火口全体の大きさを感じとることはできません。 その一方、上空からは広大な火口の全体像を見渡せますので、火口が楕円形であることもはっきり確認できます。
広大なキラウエア火口の内側には、西側に小さいハレマウマウ火口(Halema'uma'u Crater)があり、 さらに溶岩によって掘り下げられた様子がうかがえます。 そして東の外側にはキラウエア・イキ火口(Kilauea Iki Crater)があり、 その近くに不思議な模様の溶岩の丘が見えてきます。
このような火山が活動を開始する前は熱帯雨林が広がっていたため、 溶岩の被害を受けなかった場所はそのまま森林地帯として残っています。 島のように取り残された木々、そして溶岩流で細長く残された中州状の森林を上空より見ることができます。 少し東へすすむと、1969年より1974年まで5年間活動を続けたマナ・ウル噴火口が意外と小さく見えてきます。 火口から海岸線に流れ出た溶岩流は、火口の大きさに似合わず壮大なものです。
このような火山国立公園のスケールは上空からしか堪能する事が出来ない光景です。
プウ・オオ噴火口は1983年より活動を開始し、現在も溶岩流を大地に送り出している唯一の噴火口で、 ハワイ島の中でも最も見逃せないスポットのひとつです。 キラウエア火口より16kmも東に位置しているこのプウ・オオ噴火口へ通ずる道は地上にはなく、 それこそ空からのアクセスしか辿り着く方法がありません。
上空からは、この噴火口から多くの白煙が雲のように吹き出している状況や、 噴火口の中にオレンジ色の溶岩とともにいくつもの煙突状の突起があるのが見えます。 時折、オレンジ色の溶岩流がゆっくりと低い方へと流れていきます。 この溶岩流は森林を少しづつ燃やしながら飲み込んでいくため焚火の匂いも漂ってきます。 その他、噴火口のまわりの数箇所から湧き出るかの様に赤く薄暗く光る溶岩は、 直射日光が雲でさえぎられた日陰の状態の方がより一層その様子を覗い知ることができます。
温度が1000度以上にもなる溶岩流を飛行機では300m上空、そしてヘリコプターでは150m上空より見ることが可能です。 気流は少し乱れているため、機体は多少揺れることがあります。 ヘリコプターは静止飛行ができるため、より長い時間同じ角度から噴火の様子を見ることができます。 一方、飛行機では旋回をしながら1点を見るようなコースを飛行をします。 この噴火口は標高750m(2500ft)の場所にあるため、雲が低くなりやすい夕方の飛行では噴火口上空に入るのが難しくなってきます。
カラパナと呼ばれ美しい黒砂海岸で親しまれた漁村は1990年にクパイアナハ噴火口(Kupaianaha)より流れ出てきた溶岩流の15m下に飲まれてしまいました。 200世帯ほどが海岸線から消えてしまったのです。
機体からはプウ・オオ噴火口より流れ出てきた溶岩流とともに丘の上から海岸線まで溶岩の野原になっている様子が見てとれます。 海岸沿いでは、海中に流入した灼熱の溶岩が砕けて黒砂となり、新たな黒砂海岸を数箇所に作りつつあります。 上空からは人影があまり見えないこの新しいビーチは黒々としています。 海岸線の波打際はいまだに活動を続ける海底マグマの影響を受けており、海水は黄緑色もしくは白っぽい色を醸し出しています。 上空からはマーブルカラーに見えるその海の色は、沖合いにかけて水深6000mへと向かって濃紺な色合いを深めてゆきます。
この海岸線には130号線がキラウエア火山よりパホアの町まで走っています。 しかし海岸線を埋め尽くした溶岩流がこの130号線を覆い隠してしまった結果、 その部分が通行止めになってしまっています。 この道の両脇には大小のクレーターが並んでいることから、 別名チェイン・オブ・クレーターズ・ロードとも呼ばれています。 この付近は、溶岩が海に流れ込んでいる際には、その様子を間近に観察できる 絶好の観光スポットとなっています。
ハワイ島の砂漠はまだ固い溶岩です。 溶岩は600年の年月を経てようやく土になっていきますが、 キラウエア火山が活動しつづけている限り砂になることはまずありえない場所でもあります。 酸性雨がたまに降るこの地域では植物が育ちにくいともいわれています。 亀裂も多いこの砂漠では小さな地震が多く観測されており、人影のない月面のように取り残されています。 このような場所でも夕日とともにあたり一面がオレンジ色に染まるきれいな風景を見せてくれます。
上空より注意してみると、いくつもの小さな噴火口があるのがわかります。 そして、その間には大きな足跡のようなものが見えます。 そこは以前地下に溶岩が流れていた洞窟が風化の影響により弱くなり地表が陥没した場所です。 アメリカの有名なテレビチャンネル「Discovery」が取材に来るほど地球の息吹が隠されている場所です。
ワイピオ渓谷はこの島では人気の展望台がある場所です。 しかしその展望台からでも残念ながら見えないものがあります。 それは滝です。
上空からはその展望台の南側の断崖に1本の滝があるのが見えます。 また、雨降りの後にはワイピオ渓谷の奥地にもりっぱな滝があらわれます。
渓谷の底に入り込む急勾配の道は、展望台よりななめ下へ降りており、 そこには水田のようなタロイモの農地が広がっています。 海岸線にはビーチがあり、四輪駆動の車やキャンプを楽しんでいる様子が見えることもあります。
ハワイの楽園として自然がそのまま残されているここワイマヌ渓谷には、 ヘリコプターでないと接近できない1000m級の滝がいくつもあります。 上空からしか見ることの出来ないこれらの滝の迫力には一見の価値があります。
ワイマヌ渓谷とワイピオ渓谷の間をハイキングすると片道10時間はかかってしまいます。 遊覧飛行ツアーなら、この間を1分間で移動でき、両方の渓谷を十分に堪能できます。
ハワイ島の北部へと270号線を進むと、それが行き止まりになる地点にポロル渓谷があります。 ポロル渓谷には上空から見える細い滝があります。 そこには滝の裏を歩くことができるように専用のトレールがあり、ハイキングをする人々の間では有名です。
ここよりワイマヌ渓谷までの海岸線は高さ450mの断崖が続いており、 そこから流れ落ちる10本ほどの滝には、それぞれいろいろな特徴があります。 沖合いには鯨の背を思わせる2つの岩が海面上に飛び出ています。 ハイキングをしない限り立ち入ることのできない奥地には、 何があるかわからない自然の魅力を感じとることができます。 ここコハラ山の北東には地球の自然な姿がいまだに隠されています。
白い山という意味を持つマウナケア山の山頂は冬になると雪が降り積もる程。 このハワイ島では1番標高が高い4205mの山です。 澄んだ空気、高い晴天率、無駄な光を放つ人家から離れているという好条件を求めて、 世界の国々が天文台を建築し、日本の「すばる望遠鏡」をはじめ多くのすぐれた天体望遠鏡がこの山頂に集まっています。
通常、標高4000mを超えるマウナケア山頂を飛行コースにしている遊覧飛行ツアーはありません。 しかし、すばる望遠鏡をご覧になりたい方々のご要望に応えるために、スカイメリカでは マウナケア山頂「すばる天文台」遊覧飛行ツアー をご用意しております。 このツアーのページでは各国の天体望遠鏡の詳細についてもご紹介しておりますのでご覧下さい。
また、マウナケア山の全体の景色を最も良く見られる場所は、 乾燥地帯である山の西側(コナ側からの遊覧飛行ツアーのみ通過する場所)からで、 雲がかかりにくい午前中の時間帯がお勧めです。 西側とは対照的に東側は緑一面の熱帯雨林になっており、降り注ぐ雨が小川へといくつもの小さな滝になり流れ落ちています。
マウナケア山の北東部の海岸は ハマクア コースト と呼ばれており、ヒロ市からコハラ山まで崖が続いています。 この海岸線は特に風が強く、海岸沿いに生えている木々は押し倒されているほどでです。 この長く続く崖も島の北部にあるコハラ山沿いに向かい段々と険しくなり、3倍以上の高さの断崖絶壁になってゆきます。
このコーストには森林が切開かれた跡が多くあります。 黄緑色に光るこの山肌は以前サトウキビ産業で栄えていた農地であり、 今では税金対策のための牧場またはユウカリの植林を営む農家がいる地域になっています。 ヒロ市より北へ数分のホノム(Honomu)の町には150mの落差をもつアカカ滝(Akaka Falls)を上空450mより見ることができますが、 残念ながらヘリコプターでは入れない地域になっている様です。
コハラ山の山頂は降水量がこの島で一番多い場所になりますが、 一方山の西側は乾燥地帯になっており降水量が一番少ない地域になっています。 海岸線はアメリカのアリゾナ州を彷彿とさせ、そこはグランドキャニオンのミニチュア番の様に感じられます。 また山の山頂付近から南の方へはオレゴン州の牧場を見ているかのようなパーカー牧場が225,000エーカーも広がっています。 このパーカー牧場上空からは、マウナ・ロア、マウナ・ケア、フアラライ、 そしてコハラの4つの山々を一望でき、さらに黄金海岸までも見渡すことができる絶好の飛行ポイントです。
ノースコハラでは、この島一番の豪邸が立ち並ぶゲートコミュニティーが人気を集めています。 この島の北部は火山の影響を最も受けにくく大気がより澄んでいる事から、海に落ちる夕日が最も綺麗な地域です。 その他、冬になると沖合いにアラスカからの鯨がやってくるポイントの1つにもなっています。 この島を飛行中、この場所はよく揺れることで知られていますが、アリゾナの遊覧飛行ほどは揺れませんのでご安心下さい。
コハラ山からコナ飛行場までの海岸地域はコハラコースト(Kohala Coast)、または、黄金海岸と呼ばれています。 太陽がハワイ島で最も降り注ぐこの海岸沿いには、綺麗な砂浜がある4つのリゾートがあります。 北から順番に、以下の様なリゾートです。
コナ空港からキラウエア火山へ直行する遊覧飛行ツアーでは、 マウナ・ケア山の南部、つまりマウナ・ロア山の北部の地域を飛行しています。 この飛行コースでは黄金海岸より、1859年に流れ出てきた溶岩流をたどるように山肌に沿って高度を2400mまで上げてキラウエア火山を目指します。 マウナ・ケア山の南縁にはサドルロード(Saddle Road)として知られている200号線が黄金海岸とヒロ市を結んでいます。
マウナ・ケア山とマウナ・ロア山の間にあたるこの土地はほとんどアメリカ軍のアーミーが使用しているため、基地上空は飛行禁止区域です。 そのため飛行コースはマウナロア山北部かマウナケア山南部の山頂近くになる事から、どちらかの山頂を間近に見ることができます。 天候はヒロ市の上空よりは安定していますが、たまに悪天候のため欠航が出る可能性があるコースです。
マウナ・ロア山の南部中腹は100年前の溶岩が標高2000m付近の峰沿いの サウス・ウエスト・リフト・ゾーン (South West Rift Zone) にいくつも流れ出た様子をまざまざと見せつけている場所です。 雄大なほどのこの溶岩流の跡は今でも黒く大きな川のように南の海岸線を目指してゆっくりと幅を広げているように見えます。
通常は午後になると山頂が雲の中に隠れてしまうので、山頂(4169m,13677ft)を見たい方は午前中の飛行がお勧めです。 山の西側に位置する1600m付近には、ちょっとした見所のひとつとして、 溶岩の上へ不時着した小型飛行機が逆さまになっているのが見える場所があります。
この山は海底より測定すると事実上世界一大きい山ですが、 上空からはハワイ語の意味のとおり「長く平たい山」です。 南側の麓にはこのハワイ島で一番大きいマカデミアナッツの農園があります。 この山から東方のキラウエア火山を眺め下ろすと、 キラウエア火口がある標高1200m付近はマウナ・ロア山の裾野に見えてしまうほど雄大な山です。 そもそもキラウエア火山はまだ初期の段階であり、ほとんどの地図で山として紹介されていないのも事実です。
プナルウ黒砂海岸の左右に古い岩石あり、その中にマスのような踊り場が見えてきます。 そこはその昔ハワイの原住民により、 火山の神「ペレー」に二千人以上の人間をイケニエとしてささげる「ヘイアウ」という儀式がもっとも盛んに行われた場所です。
山肌には溶岩流で隆起した小さい山々がいくつもあり、中国の風景を彷彿とさせます。 そして、その山頂は僧侶の修行が現在でも行われる緑の濃い密林地帯になっています。
ハワイ島に数ある黒砂海岸の中で、以前はナンバー2の存在であったこのプナルウ黒砂海岸は、 1990年カラパナの黒砂海岸が溶岩に飲み込まれてしまった後、 黒砂海岸ナンバーワンとして、今ではバスツアーが必ず止まる観光スポットになっています。 また、地上からは時々、アオウミガメが浜に上陸しているのを見ることができます。
ここから北東へ少しはなれたところにマカデミアナッツの農園に囲まれた村パハラが見えます。 この農園の特徴は風が強い地域であるため風除けのスギの木が一定区間を空けてマスの目のように植えられていることです。
ハワイ島最南端であるこのサウスポイントは、実はアメリカ合衆国領土の最南端でもあります。 陸路では11号線からサウスポイントロードに入り約12Km程南に下ったところに位置する岬です。
通常の遊覧飛行ツアーの場合、11号線沿いのコースをとり、 カフク牧場内の古い噴火口の上空を高度900m(3000ft)を保ちながら飛行して 島の反対側ナアレフ(Na'alehu)へと行ってしまいます。 そのため、サウスポイントとその東隣のグリーンサンドビーチを見逃してしまう場合があります。 そこでどうしてもサウスポイントの上空を飛行したい人はパイロットにリクエストしてみましょう。 しかし悪天候で雲が低い場合はリクエストしなくても低空飛行(450m)が可能な海岸線沿いを飛行してくれるので、 サウスポイントを空から見ることが可能となります。
サウスポイントより北西に位置する11号線沿いには1万5千エーカーの分譲地区、オーシャンビューエステイトが広がっています。 この住宅街には水道水が完備されていないため、雨水を大きい樽のようなものに貯めて生活しています。 上空からでもキャッチマンシステムと呼ばれるこの大きな樽は黒いカバーと一緒によく見ることができます。 通常この上空は、午後のフライトでは通過時に5分程、少し揺れる場所として知られています。
フアラライ山の西の山肌を走る180号線沿いに飛行すると、数多くのコヒー農園が標高 450m (1500ft) 付近に見えきます。 そして、海岸線にはカイルア・コナの町がアリイドライブ沿いに栄えており、工場がない海岸線では浅瀬がみえるほど透通る青い波打ぎわが広がっています。 カメハメハ・ホテルは町の中心街に位置し、そこより南にはロイヤル・コナ・リゾート・ホテルとオハナ・ケアホ・ベイ・ホテルが見えてきます。
通常のフライトではこの時点で450m(1500ft)上空から600m(2000ft)へ高度を上げてゆきます。 ケアホベイ沿いにコナカントリークラブ36ホールと、 そしてホクリアの開発中のリゾート地にオープンされているプライベートのゴルフ場とが一緒にみえます。
コナの南側にはケアラケクア湾があります。 ここはハワイの発見者となったジェームス・クック船長が不慮の死を遂げた場所であり、 キャプテンクックの白い記念碑が民家の対岸の木々の中に見えてきます。
ハワイ島の東にあるヒロ市はこの島で一番大きく、6万人が生活しています。 海岸線には飛行場、そしてマウナロアブランドのマカデミアナッツ農園があり、 2度の津波の被害を受けたヒロ湾の沖合いには防波堤も見えています。
西側には数多くの滝がありその中には「レインボー滝」または「虹の滝」とも呼ばれている有名な滝も含まれます。 レインボー滝はちょうど病院の東側にあたり、 地上からの観光スポットにもなっている場所で正午前後に滝壷に虹がかかる事で有名ですが、 残念ながら飛行機から虹が見えることはほとんどありません。
ヒロ市はアメリカで一番の降水量があるため、夕方から夜にかけて雨が降る確率が非常に高い地域であり、 視界は午前中の方がよりよい状況となります。 ヒロ空港からの飛行機またはヘリコプターの火山遊覧飛行ツアーに参加する事もできます。
上記のハワイ島「空からの魅力」をご自分の目でお確かめください。
弊社スカイメリカ代表 ジョシュア清水 自らが操縦する、日本語でのガイドと会話を楽しみながらハワイ島を巡るセスナの旅
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